子どもへの関わり、バランスが大事ですね
こんにちは、副理事長の藤井です。
いつも当協会の記事をご覧くださり、まことにありがとうございます。
私は元高校教師、そして認定キャリア・コンサルタントの立場からお話をさせていただく予定です。
末永くお付き合いのほど、よろしくお願い申し上げます。
21年に及ぶ教職経験、また、教育サポートの仕事を進める中で、自分が育ってきた時代とは異なる保護者のあり方が見え始めている実感があります。
それは、「過干渉」と呼ばれるお子様への付き合い方です。
文字の通り、関わりすぎて干渉(成長の妨げ)と呼ぶべき状態になっていることを言います。
本来、子育てにおいては、中学卒業のころを目安に社会との付き合い方を学ばせ、高校卒業程度を目安に自立の方法を学ばせるのが、バランスのとれた教育法と言えるでしょう。
しかしこの10年ほどの間に、「子離れできない親」が増えているのです。
どうすればそうした状態を回避することができるのでしょうか。
先日、フジテレビの番組「ノンストップ!」の取材でもお話ししたことですが、子どもが自分でものごとを考える時間を奪っている保護者が多くなりました。
おそらくあなたの身近にも、そうした親御さんが一人や二人はいらっしゃると思います。
子育てで気を付けなければならないのは、「いつ手放すか」を考え、ゴールを想定しておくことですね。
また、それまでに何ができるようになっていればよいのかを考えておくことです。
私の関わった保護者の中に、こんな方々がいらっしゃいました。
- 学校からの配布物がないか、毎日のように担任の先生に電話を入れる
- 子どもの通学定期券を、毎回、親が代わりに買いに行く
- 翌日の授業で使う教材を、親が代わりにセットしてしまう
他にも多数の事例がありますが、これでは自分でものを考える人間には育ちません。
子どもが失敗することを恐れてのことのようですが、失敗させることも教育の一つの方法です。
社会へ出る前に失敗体験をさせ、その中で自発的な改善行動を練習するために学校があるのです。
驚くなかれ、就職先の会社に押しかけて、子どもの処遇にクレームを付けた親もいました。
独立して自分の家庭を持った時、そのお子さんは一人で何もできない大人になっていることでしょう。
親御さんがもっと肩の力を抜けるよう、お子様の人生設計のサポート法を次回からお話ししますね。